鉄道の特徴
鉄道は、自然環境への負荷が少なく、大量輸送に向き、定時性や安全性に優れるという特徴を有する。また専用の鉄軌道上で案内されて運転される特性上、多数の車両を連結して一括運転できる。このため連結する車両が多いほど一度に大量の旅客や貨物を運送できる。
軌道や車輪に鉄を使用しているため、走行時に鉄同士が触れ合うことになるが、この際の摩擦力による走行時の抵抗は、地上に接触して移動する交通機関としてはかなり少ない部類に入る。例えば平坦な線路を20km/hで走行した場合の走行抵抗は1 - 2kgf/tと、ゴムタイヤを使用した自動車の10kgf/t(舗装道路)に比べるとおよそ10分の1程度である。そのため鉄道は船と並んで、エネルギー効率のよい大量輸送システムといえる。しかし鉄軌道の走行抵抗が少ない利点の反面、摩擦力に依存するブレーキ力も低いため、ブレーキをかけ始めてから停止するまでの距離(制動距離)を長く必要とする。
電車や電気機関車の場合、発電機や電動機のエネルギー変換効率は自動車などに使われる内燃機関に比べてはるかに高いので、鉄道システム全体としてもエネルギー効率は非常に高い。気動車・ディーゼル機関車の場合も、単位輸送量当たりのエネルギー消費は自動車よりはるかに少ない。したがって地球温暖化の原因となる二酸化炭素の単位輸送量当たりの排出量が少ないと言える。
統計的なデータから見ると、同一の人員を輸送するために発生する事故の発生率や、被害者数とも自動車事故にくらべ少ない。これは専用軌道を走行するためハンドル操作が自動車に比べ容易な点や、輸送人員における運転手の割合が極めて低いことが関係している。また、自動車事故の多くが道路の交差点で発生しているのに対して、鉄道には他の交通との交差部分が少ないことも理由として挙げられる。鉄道事故の多くは道路交通と平面交差する踏切や、利用客と鉄道との接点である駅のホーム、急カーブで発生している。そしてこれらの事故は、立体交差化、ホームドアの設置や新型ATSの装備といった改良を徹底することによってほぼ根絶することが可能である。
鉄軌道の走行抵抗が少ないという理由により、自動車ほど急勾配を上り下りすることができない(普通鉄道の場合、条件次第では80‰勾配のクリアも可能であるが、始動時には33‰程度が限界である)。そのため、山岳などの障害物を迂回したり、トンネル掘削による障害物回避、あるいはループ線やスイッチバックを設置するなどを行う必要がある。また、これらの対策でもどうにもならない急勾配は、ラックレール等を用いることで対処する場合もある。ただし最近では、ICE3など、一部の高性能車両は連続40‰勾配路線を300km/hにて走行可能であり、高性能車両を用いることで、トンネル掘削などの投資を抑えることが可能となりつつある。
走行ルートが限られているため、自然災害や事故に対して脆弱であり、踏切事故や人身事故が発生すると長時間運行が停止される。また土砂災害や地震など自然災害を受けると復旧までにかなりの時間を要し、迂回路がない場合、バスなどの代替輸送に頼らざるを得ない。走行抵抗が少ないため強風にも弱く、強風のため長時間運行が停止されることもしばしば発生する。逆に積雪の際に自動車よりも安全に運行できる鉄道は、地域によっては冬場に市民の貴重な足となる。ただし積雪に慣れていない地域ではこの限りではない。
施設の建設や維持に莫大な経費がかかるため、採算ラインが高く、ある程度以上の旅客や貨物の輸送量がないと経営が成り立たない。それでも鉄道の維持を選択する場合は、公的資金の投入が必要となることがある。こうした事情から、どうしても競争相手が生まれにくく、競合相手がいない路線ではサービスの低下を招く恐れもある。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
短所もありますが、やはり便利な乗り物ですね。
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